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治療法

painclinic_02 薬物(内服)治療、神経ブロック、点滴、注射等を駆使して痛みを緩和します。理学療法(牽引、温熱療法、機能回復訓練)、リハビリテーションなども適宜行います。

  1. 薬物治療
     薬物治療は痛み治療の基本です。痛み止めのNSAIDsは炎症を鎮める作用があり急性痛によく使われます。炎症が主体ではない慢性痛では抗うつ薬、抗けいれん薬が強い鎮痛作用を示し薬物治療の主役です。癌性疼痛に使用される麻薬(オピオイド)は強力な鎮痛作用があり非癌性の慢性疼痛にも使用します。近年、新しい弱いオピオイドが使用可能になり、選択肢が広がっています。特に帯状疱疹後神経痛、脊髄手術後疼痛症候群などの神経障害性疼痛には抗うつ薬、抗てんかん薬、麻薬が効果を期待できます。
  2. 神経ブロック治療
     神経ブロックとは神経に薬物や熱を作用させ一時的にまたは永久的に痛み信号を遮断(ブロック)する方法です。通常は末梢神経(脳脊髄神経や交感神経節)に直接または近くに局所麻酔薬を浸潤させ神経の活動を一時停止させ痛みを鎮める方法です。麻酔薬の作用時間が切れると神経は元に戻ります。長期的(永続的)な効果を得るためには、神経を高熱(50〜90度))で凝固する方法:高周波熱凝固と、神経破壊薬(99%アルコール)を注入する方法があります。
     神経ブロックの意義
     1)知覚神経ブロックによる除痛効果
     2)交感神経ブロックによる血流改善効果
     3)運動神経ブロックによる筋弛緩効果
     などがあり痛みの悪循環を断つ効果が期待できます。限局した部位、範囲に選択的に効果を発揮できる事も特色の一つです。

     主に外来で行う神経ブロック
     トリガーポイント注射、硬膜外ブロック(頸部、胸部、腰部、仙骨)肋間神経ブロック、三叉神経末梢枝ブロック、坐骨神経ブロック、傍脊髄神経ブロック、膝関節・肩関節に対する関節内ブロック、星状神経節ブロックなどがあります。

     エコーガイドによる神経ブロック
     近年、超音波装置(エコー)の進歩がめざましく、小型で、解像度の良いものがベットサイドで使用可能になりました。エコーでは、神経、血管、筋肉、ブロック針、それに注入した局所麻酔薬まで描出されますので、安全・確実なブロックが可能です。当科でも下記のブロックはエコーガイドで行っています。 
     腕神経叢ブロック、頚部神経根ブロック、三叉神経末梢枝(眼窩上、眼窩下、オトガイ)ブロック、坐骨神経ブロック、大腿神経ブロック、など

     

     透視室・CTガイド下・手術室で行う神経ブロック
     大腰筋筋溝ブロック、頸部・胸部・腰部椎間関節ブロック、神経根ブロック、仙腸関節ブロック

     入院(日帰り入院を含む)を必要とする神経ブロック
     胸部・腰部交感神経節ブロック、高周波熱凝固法、内臓神経ブロック(腹腔神経叢ブロック、上・下腹神経叢ブロックなど)、硬膜外脊髄刺激電極の挿入などがあります。

  3. 理学療法(リハビリテーション)
     腰痛や頸部痛などの痛みに対し、当院では整形外科やリハビリテーション科と連帯し積極的に理学療法やリハビリテーションを取り入れています。
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